top of page

≪ Success Story ≫

​事例01:【属人化排除】
​     動画マニュアルと遠隔指示で、変化に強い『柔軟な供給体制』を構築

改善前の課題

流動頻度が少ない品名(品種)の生産は、特定のベテラン作業者にしかできない属人化が進んでいました。作業標準もなかったため、その担当者の離職や、他工場への商品移管が発生した際に、生産が滞るリスクを抱えていました。結果として、急な市場変動やサプライチェーンの要求への「柔軟な対応」が困難になっていました。

実現したこと(解決策)

まず、現場に深く入り込み、属人化している作業の本質的な原因を特定しました。その上で、スマートフォンで撮影した「簡易な動画マニュアル」を作成。単に作業手順を示すだけでなく、「なぜその手順や方法を行うのか」という理由やコツも動画に盛り込むことで、熟練者の「暗黙知」を「形式知」へと転換させました。

さらに、離れた場所の作業者にも的確な指示が出せるよう、双方向でやり取りができるシステムを導入。現場の状況をリアルタイムで確認しながら、熟練者が遠隔で作業指示や指導を行える体制を構築しました。

改善効果

流動頻度が少ない品名(品種)でも、経験の浅い作業者や、遠隔地の作業者でも誰もが安定して生産できるようになり、属人化を解消しました。

これにより、急なオーダーや人員配置の変更、あるいは工場移管にも柔軟に対応できる体制が確立。貴社は、サプライチェーン全体の変化に対応できる「柔軟な供給能力」を持つ企業として、新たな価値を提供できるようになりました。

お客様の声

「動画マニュアルに『なぜ』が加わったことで、若手も納得して作業できるようになり、教育にかかる時間も激減。遠隔指示の仕組みは、離れた拠点の立ち上げにも威力を発揮し、市場の急な変化にも臆することなく対応できるようになったと実感しています。」

事例2:【属人化排除】
    3D CAD連携と『訓練ツール』で、『即日出荷体制』を確立!売上20%増を達成

改善前の課題

お客様からは「翌日出荷」が強く求められていましたが、日々変動する生産負荷と、多品種少量の製品組立における作業手順の複雑さにより、すべてのオーダーを翌日出荷することは困難でした。急な増産や人員応援に対応できないため、顧客からの期待に応えきれず、事業機会を損失するリスクを抱えていました。

実現したこと(解決策)

まず、変動する負荷に対応できるよう、オフィススタッフが生産現場の組立作業に応援に入る体制を構築しました。しかし、組立未経験者が作業手順を覚えるには時間がかかるという課題がありました。

そこで、熟練者の知見を形式知化し、誰もが迷わず作業できるよう、「3D CADと連携した組立順序指示システム」を導入。次に組み付ける部品箱が自動で点滅し、作業者を直感的に誘導する仕組みを構築しました。
  
さらに、現場での試行錯誤を減らすため、オフラインで「作業訓練ツール」を開発。スタッフが事前に組立手順をシミュレーションし、自信を持って現場に入れるよう、実践的な訓練環境を整備しました。

改善効果

未経験のスタッフでもスムーズに応援に入れるようになったことで、生産の柔軟性」が飛躍的に向上。その日の午前に受注した製品はすべて当日出荷できるようになり、お客様の「即日出荷」という切望に応える体制が確立しました。

この迅速な対応力により、お客様からの評価が格段に高まり、結果として売上20%増という具体的な成果を達成しました。貴社は、市場のスピードと顧客の要求に柔軟に対応できる『選ばれる企業』へと大きく変革しました。

お客様の声

「以前は『今日は無理』と断ることもあり、心苦しい日々でした。まさかオフィススタッフが生産を助けてくれるとは。3D CAD連携のシステムは直感的でわかりやすく、オフラインの訓練ツールも本当に助けられました。

今では、お客様から『あそこならどんな急なオーダーでも対応してくれる』と言われるようになり、新規の引き合いも増えました!」

事例3:【未然防止】
    ビッグデータと現場の知恵で、不良損金額50%削減!安定した品質供給を実現

 改善前の課題

特定の特性不良が頻繁に発生しており、その不良率は良い時と悪い時があるという不安定な状態が長く続いていました。この品質のバラつきは、生産計画の不安定化だけでなく、サプライチェーン全体への信頼性にも影響を及ぼしかねない、喫緊の課題でした。

実現したこと(解決策)

この不安定な不良率の背後に何が隠されているのかを突き止めるため、私たちは貴社のビッグデータを徹底的に活用しました。過去2ヶ月間の不良率データに加え、材料データ、加工プロセスデータ、そして通常は平均値や標準偏差(σ)でしか見ていなかった設備の生データも詳細に分析しました。
  
さらに、現場でささやかれていた「○○さんが段取りをすれば不良率が小さい」という貴重な情報に着目し、作業者名や具体的な作業方法という「現場の暗黙知」をデータ項目に加えて解析を行いました。

データと現場の知恵を徹底的に融合させることで、不良バラつきを引き起こす真の要因を特定し、具体的な改善策を導き出すことができました。

改善効果 

これらの取り組みの結果、不良の根本原因が解消され、不良損金額を50%削減することができました。これにより、製品の品質が安定し、無駄な再作業やロスが激減。

サプライチェーンに対し常に高品質な製品を安定供給できる企業として、その信頼性と競争力を大きく向上させました。

お客様の声

「長年の課題だった不良のバラつきが、まさかデータと現場の知恵を組み合わせることでここまで改善するとは驚きです。

特に、生データや作業者の情報まで深掘りしてくれたことで、今まで見えなかった原因が明確になり、自信を持って改善に取り組めました。

今では品質が安定し、お客様からのクレームも激減。安心して生産計画を立てられるようになりました。」

事例4:【対話力】
​    部門間の『ナラティブの溝』を埋め、新規ビジネス獲得と売上30%増を実現

改善前の課題

新規ビジネスの試作段階で、お客様からの追加要求が相次ぎ、各部門の負荷は限界に達していました。営業・開発、製造、納期担当と、それぞれの立場から言い分が飛び交い、組織はバラバラの状態に。

このままではお客様の要求事項をこなすことができず、せっかくの新規ビジネス獲得の機会を失いかねない状況でした。

実現したこと(解決策)

私たちは、この部門間の『ナラティブの溝』を埋めるための「本質的な対話」を導入しました。
◆営業・開発部門には、 お客様が「なぜ」このような追加要求を出すのか、その背景にある「真の理由」と緊急度を深く聞き出すことを支援。それを社内で具体的に共有し、「何を」「いつまでに」やらなければならないかを明確にしました。

◆製造部門には、 通常生産に加えて試作を行うことで、具体的に「どれくらいの負荷が増えているのか」「どのような苦労があるのか」を詳細に言語化してもらい、他部門と共有しました。

◆納期担当者には、 納期を調整することによって「どんな影響や不都合が生じるのか」「どれくらいの負荷が増えるのか」を具体的に言葉にしてもらい、そのリアルな状況を共有しました。

このように、「相手の立場に立ち、本音と困りごとを深く理解する」対話を重ねた結果、各部門が自部署だけでなく、他部署の状況や課題を「自分ごと」として捉えられるようになりました。

改善効果

部門間の相互理解と協力体制が劇的に強化されたことで、お客様の追加要求に対しても、組織全体で最適な解決策を柔軟に検討し、実行できるようになりました。

結果として、お客様の期待を上回る形で要求に応え、新規ビジネスの獲得に成功。売上を30%増加させるという具体的な成果に繋がりました。
技術力だけでなく「対話力」を強みとする、サプライチェーンで『共創できるパートナー』として、確固たる地位を築きました。

お客様の声

以前は部門間の板挟みで、新規案件の話を進めるのが本当に大変でした。今回の取り組みで、各部門が『自分たちだけではない』という意識を持ってくれたことが、何よりも大きいです。

お客様の真のニーズを理解し、社内の状況もリアルに共有できたことで、今では『あの会社と組めば、どんな困難も乗り越えられる』と言われるようになりました。」

bottom of page